私は子供の頃から『犬が大嫌い』でした。
先日までは3頭の犬と家の中で一緒に暮らしていましたが、そんなことは考えられないほど犬嫌いでした。
犬は ⇒ 噛む
そう信じていました。
初めて噛まれたのは幼児の頃です。
明らかに自分が悪いのですが、祖父の飼う、つながれた真っ黒な雑種犬を棒で叩いて腕を噛まれました。
当たり前です。犬は悪くありません。(腕くらいで済んで良かった。)
しかし、それ以来、犬には近寄れなくなりました。
そして大人になり、仕事で取引先の家を訪問したときのことです。
犬小屋から顔を出して唸っている犬がいました。
私は、いつ噛まれるかわからないと思っているので犬の方を見ながら玄関に近づき呼び鈴を鳴らそうと視線をそらしました。
その瞬間、犬は猛ダッシュで私に近づき、ふくらはぎをカブッ!と噛み犬小屋に隠れてしまいました。
たくさん雪が積もった日だったので長靴を履いていたのが幸いして足に牙が深くは刺さりませんでした。
それでも穴が開いてかなり痛かったのを覚えています。
3度目は近所の犬でいつも家の前に繋がれていました。
繋がれているから大丈夫と思って歩道を歩いていると繋いでいるチェーンが長く歩道までやって来てガブッ!
この犬に噛まれたのは私ではなく私以外の家族全員でした。(近所の方も多数)
そんなことも見てきて『やはり犬は噛む』という確信を持っていました。
ところが娘が幼稚園のころ犬が欲しいと言い出しました。
私以外の家族、家内、息子は賛成なので仕方なく飼うことになりました。
犬種はビーグルでした。
この犬は見た目は可愛いのですが、とにかくヤンチャで大変な犬でした。
シツケなんか受け付けず悪いことばかりしていました。
人を噛むことはありませんでしたから、私としてはその辺の考えは変わってきました。
しかし、どこか信用できず、撫でたりはしても可愛がるには程遠い気持ちでした。
フラットコーテッドレトリーバーがやって来た
ビーグルが3歳になった頃、フラットコーテッドレトリーバー(以下フラット)という真っ黒な大型犬を飼うことになりました。
家内の希望でした。
ビーグルは、トイレは覚えましたがまったく人の言うことを聞かず、ワンワン大音量で吠え、好き勝手やっていたので、犬とはそういうものだと思っていました。
次に来たフラットの子犬は、どの子犬もそうでしょうけれどフワフワとぬいぐるみの様に可愛く、吠えることも無くとても癒やされました。